火星のノアキス大陸の北西に残されているピルハエ地溝帯は、地殻の伸張運動によって形成されたと考えられていますが、その成因が不明でした。そこで、私たちはその形成年代を最先端のクレーター年代決定法(BCC法)を用いて~37.9億年前であることを決定しました。その年代が基底年代の~39.8億年前よりも後であることから、タルシス台地の形成に関係する火星活動、もしくは、北部低地の薄化に関連する上部地殻の伸張場によってピルハエ地溝帯が形成したことが明らかになりました。

これは、デ・ケユール特別研究員およびルジ・トリシットJSPS研究員(現・JAXA開発研究員)との共同研究です。

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